実は写経が好き
もともと、見えないものを見てみたい、感じられないものを感じてみたいという欲求が強い
方で、修行とか、瞑想とかにとても興味がありました。
ハワイアンキルトをはじめる2年ぐらい前に、会社の同僚が、営業に行った先に、紙の専
門店があり、時間つぶしに入ってみたら、「写経セット」というものがあるよと教えてくれまし
た。
なんでも、見本と用紙がセットになって売っているそうで、その話を聞いて即答で「買って
来て」とお願いしたのがきっかけです。
はじめは、修行僧にでもなったような気分で、筆ペンでなぞって写経していたのですが、今
では、書道用の筆と墨を用意して写経するようになりました。
写経用の用紙は、ちょっと大きめなので、普通に売っている半紙に書けるように、写経の
見本を縮小コピーして、マイペースでやっています。

私は、ただの凡人なので写経を何枚書こうが、修行僧のように悟りを開いたりはできませ
ん。また、何かを願ったり、何かを期待して写経をしている訳でもありません。
なので、自分のペースで書きたい時に、静かな気持ちで写経をすることに決めています。
墨をする匂いと、筆が半紙の上をサラサラと流れる音と時間が好きなのです。といっても、
書道なんて小学生以来やっていなかったので、人からみたらとてもへたくそです。
人に褒められたくてやり続けている写経ではないし、誰のためでもなく、写経をしている静
かな時間が好きなのです。
書いた写経は、たまったら、お気に入りの神社に納めに行っています。
ただ、1つだけ写経を続けるのに、自分で決めたルールがあります。
それは、何かいいことがあったり、願いが叶ったからと言って、「写経をしているおかげだ」と
口走ってしまうような人間になったら、即、写経は止めようということです。
「写経を続けているから、私の願いが叶った」なんて、例え心の中をふっとよぎったとしても
絶対に口に出して言うようなことではないし、悪いことや思い通りにならない時まで、「写
経を毎日続けて書いていないからだ」となりそうだからです。
いい事や願いが叶うのは、その人が努力や辛抱を積み重ねた結果。悪いことや思い通り
にならないことがあっても、努力や辛抱を積み重ねて現実を直視しなくてはならない。
決して、「写経を続けて、願っているおかげで願いが叶う訳ではないし、写経を続けて願
わないから、いい事や願いが叶わない訳でもない。」
写経は、誰かに教わった訳でもなく、誰かに勧められた訳でもない、まして、誰かがやって
いるから続けているのではないので、自分なりのルールです。
写経の1文字一文字を静かな気持ちで書くのは、ハワイアンキルトを一針一針心を込め
て刺すのに似ています。
静かでとても心地よい時間は、自分の「心」の安らぎのためです。
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